コロナ・インフルエンザに麻黄湯

感染後の悪化対策と早期回復

コロナ・インフルエンザだけでなく風邪の多くはウイルス感染だと言われていま。ウィルスに効く薬は少なく、タミフルなどの治療薬はウイルスの増殖を抑える効果を狙ったものです。病院で処方される薬の多くは症状を緩和する作用が主でウィルスの排出は身体の免疫力に頼ざるを得ないのが現実です。

つまりウィルス感染対策の重要なポイントは自己免疫を高めることです。

自己免疫を高め、不快な症状を緩和してくれるのが麻黄湯になります。

麻黄湯の成分である桂皮には、ウイルス感染に対して濃度依存性に抑制効果を示すことが報告されています。また麻黄湯の成分のうち、桂皮と麻黄にはサイトカインの産生抑制の効果が確認されていますし、杏仁と甘草には免疫賦活作用があることが報告されています。

主な効果

寒気、発熱、頭痛、咳、鼻水、鼻づまり、体のふしぶしの痛み

葛根湯との違い

麻黄湯と葛根湯の大きな違いは「温める力の強さ」です。
葛根湯には、麻黄湯と同じ、桂皮、麻黄、甘草の他に、生姜、葛根、芍薬、大棗の4つの生薬が加わり、計7つの生薬が配合されている漢方薬です。

カラダを温める作用のある生薬が揃えられている麻黄湯と違い、葛根湯にはカラダを冷ます作用のある生薬も配合されており麻黄湯と桂枝湯の両方の成分が入っているので守備範囲は広いのですが、その分麻黄湯に比べるとカラダの表面を温める力が少し弱くなっています。

風邪症状を感じたらすぐに

喉が痛い、寒気がする風邪かな?と感じたらすぐに麻黄湯や葛根湯を服用する。症状がひどくならずに回復しやすくなります。自分で風邪は治す時代です。ぜひお試しください。

この記事を書いた人

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薬剤師 坂本圭浩

<資格>
認定実務実習指導薬剤師
介護支援専門員
医療環境管理士

薬学部卒業、薬剤師資格取得後に1年限定で居酒屋アルバイトと英語習得でフリータ生活。その後、アルバイト兼務しながら病院薬剤部へ就職。感染症対策委員となる。服薬指導のスキルUPのため調剤薬局へ転職。支店長、経営企画部長、本部長を経て執行役員となり全国150店舗を統括。その後、大手ドラッグストア本部の調剤部長に就任。2022.3にかなで薬局を独立開局。趣味は料理、食べ歩き、ギター、マラソン、サウナ。